「税金は国に納めるもの」と、一般的にそう思うイメージがあると思います。しかし、地方にも納める税金もあります。国に納める税金を国税というのに対して、地方に納める税金を地方税と言います。地方税は都道府県、市町村、特別区によって税金の種類が違います。

地方税にはどんなものがあるのか

道府県の税金には、直接税としてはまず道府県民税があります。税収入額の25%を占めます。その次に事業税があり、個人事業税と法人事業税の2種類あります。そのほか、不動産取得税や自動車税などがあります。間接税にはゴルフ場利用税や軽油引取税などがあります。市町村には、市町村民税をはじめ、固定資産税・軽自動車税・鉱産税などがあります。また、目的税には事業所税・都市計画税・国民健康保険税・入湯税などがあります。

地方税はシャウプ勧告以降、様々な税金の創設と廃止が行われてきました。1950年から、付加価値税と固定資産税が創設されたのが始まりです。1954年に道府県民税などの創設と付加価値税の廃止、1958年に軽自動車税の創設が行われました。かつては電気税やガス税といったものがあり、1989年に廃止されました。現在のゴルフ場利用税はかつて娯楽施設利用税というものでした。

地方自治体に関しては、地方税だけでは行政ができません。地方交付税というものも地方の財源としてあります。これは国が地方自治体の財源の偏在を調整するためにできた財政制度です。地方交付税が交付されることで、自治体間の不均衡や過不足を調整し均衡なかたちにしていくのです。

地方交付税は国税が原資となっています。国税のうち、所得税・酒税・法人税・消費税・たばこ税から法定の割合で出されます。それぞれの割合は順番に、32%・32%・34%・29.5%・25%となっています。

地方交付税には2種類あります。交付税総額の94%が交付される普通交付税は、一般的な財政需要に対して算出されます。自治体の中には地方交付税を受け取らない不交付団体があります。不交付になる理由として、発電所や防衛施設などの立地、大企業の事業所や工場などがあること、などが挙げられます。もう1つは特別交付税であり、個別や緊急の財政需要があった時、例えば自然災害などがあった時に財政不足額の見合い額として算出・交付されます。

地方財政に関して、三位一体改革という言葉を聞いたことはないでしょうか。国庫補助負担金改革・税源移譲・地方交付税改革の3つを合わせた改革です。国庫補助負担金の廃止・縮減と税源移譲による地方分権、地方交付税の削減による財政再建を合わせて行うことが特徴でした。議論に関しては、補助負担金改革には各省庁が、税源移譲には財務省が、交付税改革には総務省がそれぞれ反対していました。