租税とは何か?租税の分類と歴史について解説

租税つまり税金がなくては、国や地方自治体が機能しません。租税は現代社会において、ほとんどの国が通貨を納めるかたちをとり、かつては物納や労働でも成り立っていました。税金を課すことを課税、納めることを納税、それらにかかわる事務を税務と言います。

租税の種類と歴史について詳しく知ろう

税を負担するためのベースでの分類では、所得課税・消費課税・資産課税の3つに分類できます。所得課税は個人・法人の所得に課すもので、累進課税でビルトインスタビライザーをもたらすといわれます。消費課税は商品やサービスに課されるもの、資産課税は資産の取得や保有などで課されます。

租税は国と地方自治体によるもので、それぞれ国税と地方税に分けられます。納税の方法でも分類ができ、所得税や法人税など行政機関に直接納めるものを直接税、消費税やたばこ税など販売を通して納められるものを間接税と言います。また、租税は使途が特に決まっていない普通税、一定の目的に応じて徴収される目的税にも分けられます。

ここからは租税の歴史について紹介します。日本の租税は弥生時代からありました。このころは「えつき」と呼ばれ、税(穀物)・調(穀物以外)・役(労役)がありました。飛鳥・奈良時代は税の総称を公事と呼び、主に租(口分田で収穫された作物の3%)・庸(布)・調(地方特産物)が中心的で、そのほかに兵役や仕丁(政府の雑用)などがありました。

平安時代になると、年貢という言葉が出てきます。公事は糸や布、野菜などの手工業製品や特産品が納められました。鎌倉時代の年貢は全収穫量の30~40%、公事は藁や薪、魚などが納められました。室町時代になると、地子(不動産保有税)などが徴収されました。江戸時代では高掛三役が課され、伝馬宿入用・六尺給米・蔵前入用により、宿場の経費や江戸城の台所人などの費用に使われました。

明治時代、1873年の地租改正で地券表示の土地価格の3%が徴収され、当時の地租の割合は税収全体の中でも圧倒的に多かったです。1896年に酒造税が創設され、1899年には税収全体に占める割合がトップになりました。1901年に砂糖消費税、1904年に石油と織物に消費税が課され、これらは1907年に税収の過半数を占めるようになりました。

戦後の1949年にシャウプ勧告が出され、これが戦後税制の土台になりました。直接税中心の税制で、不動産取得税や事業所税などが課されていくようになりました。1989年に消費税が創設され、従来の砂糖消費税や物品税などが廃止されました。消費税は3%から5%、そして8%になったことが話題になり、今後は10%になる予定です。

世界でも歴史的に労働や兵役などの租税がありました。古代インドでは農民に収穫量の4分の1の徴収と強制労働をさせていました。中国ではあの万里の長城が強制労働という租税のもとで作られたといわれています。ヨーロッパでは租税により反乱や革命が起こった過去があります。